2023年07月04日

梅雨を元気にお過ごしですか?

こんにちは。

ペットのごはんアドバイザーの阿部です。
ペットの中医学・ペットの薬膳をお伝えしています。


こちらのブログ、
本当に本当に長い間、ご無沙汰をしてしまいました。
なんと一年以上のご無沙汰になってしまいました。

この間、ペットの食育講座を続けながら、
少しづつですが、ペットの薬膳講座を始めました。
現在は、長野市にある「すみへいカルチャーセンター」様で、開催していますが
徐々に広げていく予定です。
その際には、こちらのブログでもご案内させていただきます。
ご興味のある方はご覧ください。

また、ペット食育協会®の
「ペットの食育1級認定講座」も始まりました。
まだご案内ができておりませんが、
こちらはzoomでの講座になります。
地域は関係なく、ご参加いただけます。
申込みの詳細については、次の記事でご案内する予定です。
申し訳ありませんが、もう少しお待ちくださいね。





7月に入り、まさに梅雨のど真ん中の時期。
今年は特に雨が多いように感じています。
地域によっては、雨の多い地域があるようです。
被害が出ませんよう、願うばかりです。

街に水があふれるのはとても大変です。
それだけでなく、この季節は体にも湿気が溢れがちです。
人はもちろん、ワンちゃん猫さんにも同じことが起きてしまいます。

ワンちゃん猫さんの中で、
 「体を痒がるようになった」
 「耳の中から、においがするようになった」
 「食欲がなくなったようだ」

こんな症状があったら、もしかしたら、梅雨の蒸し暑さとジメジメ気候に関係しているかもしれません。
無理のない範囲で、ちょっとごはんを夏向きに変えてみるのも良いですね。

体からジメジメした湿気を排泄してくれる食材を、ちょっとトッピングしてみるのがお勧めです。
今日のお薦め食材は 「あずき」

あずきは体にこもった余分な熱を、尿と一緒に排泄してくれる食材です。
熱を冷まし、解毒の効果が期待できると言われています。
特に大切なのはあずきの煮汁。
あずきを煮る機会があったら、ぜひ煮汁を取っておいて、
ごはんを作る時に利用してくださいね。
ワンちゃんたちがそのまま飲んでくれるようでしたら、それでもOK♪


あずきの煮汁のペットボトル入り飲料も販売されているんですよ。


豆類は体の中の余分な水分を排泄してくれるものが多いようです。
ムシムシと暑い季節に、ぜひご利用ください。
乾燥した豆類は固いですので、柔らかくしてつぶしたり、
ちょっと工夫してくださいね。
「枝豆」を使うのも、おいしい工夫と言えそうです♪

食べるもので体はできています。
トッピングの食材をちょっと変えて、
元気に毎日を過ごしたいですね♪





  


2022年02月28日

ペットの薬膳で一番大切なこと

こんにちは。
ペットのごはんアドバイザーの阿部です。
ペットの中医学・ペットの薬膳をお伝えしています。



中国の伝統医学である中医学の中で、最も大切な目的を一言で言ったら、
「病気を予防すること」だと言えます。

中医学には『未病先防(みびょうせんぼう)』という言葉があります。
これは「養生することで、病気が発症する前に体質をみながら対応して、未然に防ぐ」という考え方。
予防をすることで病気を防ぐという、中医学独特の考え方です。

また『正気存内・邪不可干(せいきぞんない、じゃふかかん)』という言葉は、
「正気が体内に充満していれば、邪気が干渉することはない」と言っています。

「気」とは中医学の言葉で、生命エネルギーの事ですが、
体の中に気が充満していれば、病は入ってくることができないよ、と言っているのですね。

また「邪」とは中医学の言葉で、季節の特徴である冬の寒さや夏の暑さ・湿気などが、病気を引き起こすほど影響を与えるもののことを言いますし、ウイルスなどの体に侵入してくるものも表しています。
この「邪」は、目に見えないので、どこにいるかもわかりません。
侵入されないように。
もし侵入されたとしても、すぐに出て行ってもらえるように、
まず、体を整え備えておきましょう!

日常から体を整えておく方法の基本は、二つあります。
それは、
運動と食事。

寒い時はどうしても動くことが少なくなりがちですが、日常生活の中でできることで、運動しておきたいですね。
ワンちゃんはお散歩は好きですか?
猫さんはよく遊んでくれますか?
飼い主さんと一緒に楽しく遊べて、運動になるのが良いですね。

もし「うちの子、散歩も嫌いだし、寝てばっかり」だとか、
「まだ若いのに、遊ばないんですよ」ということがあるなら、
もしかしたら体調不良があるかもしれません。
それは、血液検査の結果に問題がないとしても、です。
もちろん性格的に運動はちょっと苦手、というワンちゃん猫さんもいるかもしれませんが、
できるだけ良く観察して、楽しんで運動することがおすすめです。

そしてもう一つ、食事でできる「予防」です。

・季節の特徴を踏まえてごはんを作り、体調を整える方法。
・体調不良に気が付いたときに、病気未満のうちに体調を整える方法。

このように、中医学の中で食事や飲み物で改善を図るのが「薬膳」です。

病気になってしまってからでは、なかなか時間がかかることもあるでしょう。
早めに対応できるよう、体を整えておきたいですね。
また薬膳には病気の後に、体力を回復させていく力もあります。
いずれも、毎日の食事を食べられること、しっかりと栄養を取れることがとても大切です。

特に犬や猫を飼っている場合、食事を食べてくれるか食べてくれないかは、飼い主さんの心と体にも影響をおよぼします。
飼い主さんご自身のためにも、ワンちゃん猫さんの食事に気を配ってあげてくださいね。

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ワンちゃん猫さんとの毎日が、楽しい日々でありますように。


次回は、
体のちょっとした変化をどうやって観察して見つけるのか、をお伝えしたいと思います。




  


2022年02月15日

お粥のおともに薬膳ふりかけ

こんにちは。
ペットのごはんアドバイザーの阿部です。

平日の今日は、わが家の2匹さんが食べているごはんを紹介します。

最近出番の多いお粥。



今日はさつまいもを一緒に入れて、少しほっこり炊き上げました。
炊いたごはんから作ったので、時間短縮したお粥でした。


上からパラパラと振りかけたのは「薬膳ふりかけ」
お粥の時、ふりかけがあるととても便利です。
せっかくふりかけを作るなら、薬膳効果を十分得られるようにしたいと考えて、
今日は「しらすとナッツのゴマ油炒め」を作りました。



薬膳テーマは、「冷えからくる血行不良対策のためのふりかけ」です。

毎年2月は立春が過ぎると、私はつい「春が来た!」と浮かれてしまい、
真冬の時期より冷えてしまうことがあります。
特に今年はこの数年に比べて寒いようなので、わが家の犬にも猫にも、冷やさないように
元気に春を迎えてほしい!と思っています。
特に足腰に気を付けたいお年頃のしおんのために、準備しました。

しらすは主に、カタクチイワシの稚魚。
薬膳的には、体を温めて元気を補ってくれる働きがあります。
また、血を補い、血流を良くしてくれる働きがあり、
疲労や老化にも効果あり。
また、丸ごと食べられるお魚なので、カルシウムなどの栄養も丸ごと摂る事ができ、強筋骨の食材でもあります。
小さいお魚なので、すぐに火が通る所もお気に入りです。

一緒に合わせたナッツ。
こちらも様々な栄養が含まれています。
あの小さな一粒が、大きな木に成長するのです。
たっぷりの栄養が詰まっています。
今日のナッツは、
寒い時に気を付けたい「腎」を補うカシューナッツとくるみ。
そして、乾燥から守ってくれるアーモンドと白ゴマを合わせました。
ゆっくりと歳を重ねるための組合せです。


ワンちゃん猫さんのごはんの上に、パラパラっと試していただけます。

もちろん人のふりかけにも。
塩やお醤油をちょこっとたして、お試しください。

【今日のごはんに入っているもの】
「薬膳ふりかけ」 しらす干し・くるみ・アーモンド・カシューナッツ・白ゴマ・ごま油
「お粥」     お米・さつまいも・チンゲン菜・鶏むね肉・鶏のスープ

ワンちゃんや猫さんも、美味しいものが大好きです。
ワンちゃん猫さんとの毎日が、楽しい日々でありますように。


  


2022年02月13日

ペットのごはん、鹿肉はどんな肉?

こんにちは。
ペットのごはんアドバイザーの阿部です。

前回の週末のブログでは、ペットにも関係する「陰と陽」について考えてみました。
温かいのが陽で、冷たいのが陰。
体が冷えていたら、温かくなるものを食べて、体が熱くなっているときには、少し冷まします。

私たちは「食べるもの」「プラスするもの」を考えがちですが、
「食べない方が良いもの」を考えるのも、実はとても大切です。

「今、流行っているからこれを食べさせよう」
「これは〇〇に効く!」は、
実は「わが子」に当てはまらないこともあるのです。

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今、ペットさんの食べるもの中で、鹿肉がとても人気です。
もともと鹿たちは自然の中で暮らしているので、添加物を使ったごはんを食べていません。
そして低脂肪で高たんぱく質。
なので、「安心してわが子のごはんに選ぶことができる!」と考える飼い主さんも多いと思います。
また、農作物を荒らす鹿の害も大変な問題で、
その命を大切にいただくということも、考えてのことかもしれません。


私たちが食べるものをいただくとき、その食物にはすべて力があります。
中医学では、
温めるもの、冷やすもの。温めも冷やしもしないもの。
大きく分けると、この三つに分けられます。
鹿の肉は「温めるもの」
五臓を補い、四肢の冷えや冷えによる足腰の痛みに効くと言われています。
腎を温め、筋骨を強くするとも言われています。
この腎を温めるのは、エイジングケアにもつながります。

温める力が強いので、冬の寒い時にはとても力強いお肉なんですね。
ただ効果効能が高いものは、食べる時期や食べる側(犬や猫)に合うかどうかを考える必要が出てきます。

鹿肉は特に温める力が強いです。
なので、もともと体が温かい子や臓腑に熱がこもってしまっている場合には、好ましくありません。

例えば…
運動をしてきた後に食べるごはんや、暑い夏の日のごはん。
または、やけに食欲があって、食べたがって仕方がない。
石ころや草をたくさん食べる。
こんな時、もしかしたら胃に熱がこもっているかもしれません。
こういう時には、温める食材には気を付けたほうがいいですね。
または、口の周りや歯茎が腫れていたり、お口が匂っていたり。
こちらも体のどこかに熱があります。

特に犬は陽の存在です。
常に鹿肉を食べていると、熱がこもってしまう場合もあります。
冬の間の寒い時期には良くても、
真夏の暑い時期、梅雨のようにジメジメして暑い季節には注意が必要です。

これは犬や猫に限りません。
飼い主さんにも注意が必要なことですね。
人にもジビエが人気ですが、
ご自身の「熱くなってないかな?」を、確認してくださいね。

あまり温め過ぎたくない時には、豚肉や牛肉がおすすめです。
お魚では、かつおや鯛、鯉やさめ、さんまなど。


今日は鹿肉のおやつ
ちょっと冷えたので、温かい部屋着を着てます^^;

わが家では、鹿肉は寒い時期に、おやつとしていただきます。
しおんは高齢になってきているので、以前に比べて冷えやすくなりました。
そんな時の鹿肉は、体の力にも熱にもなって、元気づけてくれる存在です。

食べるものの力を、ちょっと考えてみてくださいね。
ワンちゃん猫さんとの毎日が、楽しい日々でありますように。

※今年から、ペットの薬膳講座を開講の予定です。
 もうしばらくお待ちください。

※ブログでの、個別のご相談にはお答えしておりません。
何かご心配事がありましたら、かかりつけの獣医師さん、
又は中医学に詳しい獣医師さんにご相談をお願いいたします。


  


2022年02月09日

白きくらげを炊いてみた

こんにちは。
ペットのごはんアドバイザーの阿部です。

平日の今日は、わが家の2匹さんが食べているごはんを紹介します。


今日もごはんを待っています。

白きくらげとハスの実を、ごはんと一緒に炊いてみました。

薬膳素材の白きくらげ。
乾燥しがちな季節には、肺を潤して空咳などに良いとされています。
肌を潤してくれる食材としても、強い味方です。

でも、この白きくらげをお肌の潤いの強い味方にするためには、トロトロに煮てあることが大切だそう。
そして、トロトロにするのは、なかなか手間がかかります。
今の季節は、わが家はストーブに鍋を乗せて煮ていますが、
それでもなかなか時間がかかって、登場回数が少なくなっていました。


それで、炊飯器で炊いてみたところ、


柔らかくトロンと炊き上がりました。
一緒に入れたハスの実も、とても柔らかくなりました。

もちろんスープやデザートも美味しいですが、
簡単に使うなら、こんなのもありだと思います。
(もしそれは違う!ということをご存知の方がいらっしゃいましたら、そっと教えてくださいませ)

ある日のごはん。
里芋のスープと菜の花のくるみ和えをトッピング。
茹でた鶏肉も一緒に和えました。

犬のごはんと


猫のごはんと。


飼い主も一緒のお惣菜。
飼い主用にだけ、「からし」をアクセントに入れています。

いつも、白みそと信州みそをブレンドして使っています。
冬は甘めの白みそが多めで、暑い時期には白みそを減らします。
寒い時は白みそを多めに使うことで、風味も甘みも増して、美味しくなるように思います。
そしてとても温まります。
犬猫用にも、ブレンドした少量のみそで味付けしています。
このくらいの塩分は、水分を取れているワンちゃんや猫さんには問題ありません。
みそは香りを増して食欲増進にも役立ちますね。

【今日のごはんに入っているもの】
ごはん:白きくらげ・ハスの実
スープ:里芋・にんじん・鶏のスープ
乗せたもの:茹でた菜の花・くるみ・白みそ・信州みそ・茹でた鶏肉

ワンちゃんや猫さんも、美味しいものが大好きです。
ワンちゃん猫さんとの毎日が、楽しい日々でありますように。


  


2022年02月06日

ペットにも陰と陽

こんにちは。
ペットのごはんアドバイザーの阿部です。

週末に、ペットの中医学をお伝えします。

中医学のお話の最初に、必ずと言って登場するのが「陰と陽」のお話。
これは中国の伝統的哲学の陰陽論から来ています。

というと、なんだか難しそうに聞こえますが、実はそんなに難しいことではなく、
たとえば、
温かいもの、明るいもの=陽
冷たいもの、暗いもの =陰

太陽は陽で、月は陰。
季節の、春と夏は陽で、秋と冬は陰。
人の男性は陽で、女性が陰。

と、わりとわかりやすい分け方になっています。

ワンちゃん猫さんも陰陽に分ける事ができます。
  犬は陽で
  猫は陰。

昔から、こたつで丸くなるのは猫と言われてきました。
今もストーブ前を独占していませんか?


猫は温かいところをよく知っています。
それは、温かさを補充しているのかもしれません。

人の場合、冷え性は女性に多いですが、女性が陰に属するからだと言われています。
陰の性質を持っているため、冷えやすいのですね。


犬は庭かけ回るのが定番。


この陰陽の理論は、世界を二つに分けて見るだけではありません。
体の調子をみてお薬を使ったり、食べるものを選ぶ時にも、参考になるものです。

現代では、明るいものが良くて、陰なものは良くないと考えることがありますが、
中医学の陰陽は、どちらかが正しいということはありません。

どちらも大切。

そして、陰の中にも陽があり、陽の中にも陰があると考えます。
とにかくバランスなんですね。
シーソーが釣り合っているように、まっすぐにバランスが取れているのが健康だと考えています。

なので、冷えているときは温めて、
熱くなっているときは、熱を冷ますものを摂る。
一番簡単な、薬膳の基本です。

穀類や野菜、肉や魚も、
温めるもの、冷ますもの、温めも冷ましもしないもの、があります。
それを組み合わせて、体を整えます。

薬膳は「オーダーメイドの食事」と言われています。
特に改善したいことがある時は、
その人にとって、その子にとって、
今なにが必要か、必要じゃないかを考えることが大切です。

特に、「必要じゃないことを考えること」が大切な時があります。
次回、ちょっと考えてみたいと思います。


ワンちゃん猫さんとの毎日が、楽しい日々でありますように。

  


2022年02月02日

お粥いろいろ、ペットのごはん。

こんにちは。
ペットのごはんアドバイザーの阿部です。

今年は雪が多いですね。
それでも陽射しが出ると、溶けるのも早くなってきたようですね。
明日は節分。
そして立春へと続きます。
まだまだ寒いですが、そろそろ春の準備をしたい時期です。


平日の今日は、わが家の2匹さんが食べているごはんのご紹介。


早く食べたい犬と猫。


白菜とえのきを煮込んだシンプルなお粥。
鶏肉と黒練りゴマをかけました。

ゴマは固い殻に包まれているので、炒ってすりごまにするか練りゴマを使いたい食材。
わが家では練りゴマをよく使っています。
香りがいいので、犬も猫も喜んで食べてくれます。



くるみのお粥

お米を炊くときに、くるみを一緒に入れました。
お粥が炊き上がった後、器に盛り、野菜の水煮と鶏肉を加えました。
くるみを入れると、全体にくるみの皮の色になりますね。


黒ゴマもくるみも、腎を助けてくれる食材です。
中医学で「腎」は、非常に大切な臓腑です。
現代医学の腎臓の機能だけではなく、「腎」は生命エネルギーが収められていると考えています。
なので、「腎」の働きが弱ったり衰えると、体調に変化が出てきます。
特に年齢に伴なう体調不良にもつながります。
ゆっくりと歳を重ねるためにも、「腎」を補い大事にしていきたいものですね。


お粥の材料
「白菜とえのきを煮込んだシンプルなお粥」
材料:米・白菜・えのき・黒ゴマ・鶏肉・鶏のスープ

「くるみのお粥」
材料:米・くるみ ・里芋・みかんの皮(干したもの)を少し・小松菜・鶏肉・鶏のスープ

作り方は簡単です。
どちらのお粥も、中華粥の作り方で作っています。
1,米を洗い水に浸けておく。
2,鶏のスープを沸騰させたところに、米と他の材料も入れ、30~40分炊く。
3,器に盛って、トッピングをして出来上がりです。

※熱々ですので、よく冷ましてあげてくださいね♪
※もちろん飼い主さんにもおすすめのお粥。
 塩で味を調えて、お召しあがりください。

お粥はお腹を温めてくれます。
消化器を休めるためにも、土用のこの時期に食べたいごはんです。

ワンちゃんや猫さんも、美味しいものが大好きです。
ワンちゃん猫さんとの毎日が、楽しい日々でありますように。



  


2022年01月30日

ペットと穏やかに暮らす

こんにちは。
ペットのごはんアドバイザーの阿部です。

週末に、ペットの中医学・ペットの薬膳をお伝えします。

これまで、犬の元気5点セット や、 歳を重ねる事 食べると良いモノ悪いモノをお伝えしました。
今日は「穏やかに暮らす」をお伝えしたいと思います。

黄帝内経の「四気調神大論篇」に、季節の養生法が書かれています。
それぞれの季節の特徴から、季節をどう過ごせばいいのかが書かれていて、現代の日本でもとても参考になるものです。
次回以降、季節の最初にお伝えしていこうと思います。

季節の養生法の中には、「心安らかに」「気持ちを楽にする」ことがよく出てきます。
例えば、1月は真冬の時期。
「心はしまい隠すように安静にさせる」とあります。
他の季節には、「心持を活き活きとし、元気を充満させて心をはげまして目を楽しませる」だったり、
「気持ちを楽にして、怒ってはならない」など、心を穏やかに過ごすことをすすめています。

中医学では「心と体は繋がっている」と考えています。
ですから、体調を整えるためには、心が穏やかであることもとても大切に考えているんですね。



では、ワンちゃんや猫さんが穏やかで過ごすにはどうしたらいいでしょうか?


私は飼い主さんが穏やかに過ごすことだと考えています。

ペットと飼い主さんはとても似ていますよね。
顔も似てきたりしませんか??何となく…^^

これは体調も同じです。
例えばわが家でも、何となく私の体調が良くない時、犬のしおんが同じような体調不良だなと感じることはよくあります。
もしその時に気がつければ、同じように体調不良の原因を探して、解決することができるかもしれません。
もしワンちゃん猫さんに「元気で長生きして欲しい!」と思うなら、
まず飼い主さんが元気でいて欲しいと思います。

飼い主さんとペットさんは、特別なご縁があると言われています。
そうして出会った飼い主さんとペットさんは、体も心も大きくかかわります。
ほがらかに穏やかに、元気に過ごしてもらうためにも、
飼い主さんが一緒に元気にお過ごしくださいね。

一緒に元気に過ごすために、
薬膳の知恵が「食」をみなおすきっかけになれば、幸いです。

次回のブログから、中医学の基本をお伝えします。
ワンちゃん猫さんとの毎日が、楽しい日々でありますように。




  


2022年01月26日

冬の土用に何食べる

こんにちは。
ペットのごはんアドバイザーの阿部です。

1月も下旬になり、だいぶ日が長くなりましたね。
朝晩の散歩をしていると、変化がよくわかります。
日差しも少し強くなってきたようです。
雪はありますが、明るさが増してきたようですね。

2月4日は立春。
暦の上では春になります。
その前日の節分までの2週間は「土用」と言われる時期です。
土用は次の季節に移るための準備期間。
「少し体を休ませましょう」の時期だと言われています。
特に休ませたいのは、胃腸です。

中医学で季節によって、対応している内臓や過ごし方の注意点などがあります。
土用に対応するのが「脾」。
脾は現在の消化器にあたります。
土用は特に脾をいたわりたい時期なのです。

食べたもので身体は作られていますが、胃腸が弱ければ、せっかく食べても体の中で使うことができません。
なので、土用の時期の今は、特に消化器を大切にしたい季節です。
ワンちゃん猫さん、そして人も同じです。

そして次に来る季節は春。
ウキウキする季節の前に、まず体を備えておきたいです。


わが家のごはん。



今日も楽しくごはんを待っています。


わが家では、冬の寒さも考えながら土用を意識して春の準備を始めました。
よく登場するのが大根とはと麦です。





大根と豚肉、大豆と昆布の煮ものごはん

お惣菜を乗せたようなごはんです。
味を付ける前に、取り分けておいて、冷めてからごはんにのせました。

大根は消化酵素の働きで、胃のもたれや消化不良やお腹の張りなどの不快感を解消します。
食べすぎた時には特におすすめの食材ですね。
また、胃に熱がたまると食欲が止まらなくなることもあります。
この両方にうまく働いてくれるのが大根です。

薬膳では、気の巡りを良くして降ろす働きがあると言われています。
これから急に暖かくなってきたときに、気が上がりやすくなったりするので、
今から食べておきたい食材です。
消化を助けたり胃熱がある時は大根おろしなどで食べると良いですが、
それ以外の時は煮てもいいですね。

お腹を休めたいので、いっぱい食べるのも気を付けたいところです。
わが家の場合、飼い主が一番気を付けなければ・・・と思っています^^:

はと麦も大切。
ごはんを炊くときに一緒に入れると簡単です。

次の季節を元気に過ごすために、今からできることをしておけると良いですね。


ワンちゃん猫さんとの毎日が、楽しい日々でありますように。



  


2022年01月23日

食べると良いモノ、悪いモノ

こんにちは。
ペットのごはんアドバイザーの阿部です。

週末に、ペットの中医学・ペットの薬膳をお伝えします。

これまで「犬の元気5点セット」と、
歳を重ねること」をお伝えしました。
今回は食材の考え方を見てみたいと思います。



薬膳では、食材の効果効能をお話しして、
「今はこの食材を、こういう調理方法で食べるのが良いですね」というお話をすることがあります。
中医学は予防を大切に考えるので、食事をとても大切にしています。
食べる人の、その時の体調によって「食べたほうがいいもの、控えたほうがいいもの」があります。

なので、
よくテレビや雑誌などで紹介された食材が大きな話題になりますが、
薬膳の食の効果効能とは、根本的に異なります。

テレビや雑誌で話題になる食材は、これまでもたくさんありました。
たくさんの人が見ている番組なので、「わたし」に合うかは、わからないですね。
テレビでいいと言われた食材を食べ続けて、元気になればもちろんいいのですが、
予期せぬ体調不良がおきたり、太ってしまったり。
よく聞く話です。
それは、食べた人にはその食材が「いい食材」ではなかったということかもしれません。
「食べ続けて体調が悪くなった」というなら、その食材には力があるからこそ、合わないものを食べて体調を崩した、とも言えます。
体質や季節は、いろいろ影響を受けるので、食べ物の癖にも現れたりするのです。

薬膳から見る食材の効果効能は、
まだ化学で分析することができなかった時代の、営養学(中医学では『営』を使います)です。
これが現代の技術で分析されて、見直されているのが中医学であり薬膳です。
季節によっても、年齢によっても、住んでいる場所によっても、
食べたいものは変わってきます。
薬膳の知恵で、ぜひ皆さんが元気で過ごしていただけたらなぁと思っています。

*****

特にワンちゃん猫さんの飼い主さんは、食材の話は気になりませんか?
ペットの食べていいもの悪いものは、現在ネットで検索すると、たくさん出てきます。
昔から言われている「ネギ類」は特に有名ですが、
他にもたくさんあって、中にはごはんも野菜も食べさせてはいけない食材として発信されたりもしています。
あまりにたくさんあると、「だからペットのごはんは手づくりするのが難しい」とも言われます。
もし気になるなぁという方には、ペット食育協会には、「NG食材講座」がありますので、受講していただくと考え方が学べますよ。

「NG食材講座」は、「ペットの食育入門講座」を受講していただいた方のみ受講していただけます。
まずは、「入門講座」を受講してみてくださいね。

ペットの入門講座の詳しいことは→こちらから

ペット食育協会のHPは→こちらから

ワンちゃん猫さんとの毎日が、楽しい日々でありますように。